2話~狐娘「アルミニウムの価値を教えてやるぞい!」

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公開日: 2017年1月27日金曜日 【もふもふ・きつねっこぉ】 自作小説






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問い:アルミニウムって凄いの?

答え:黄金よりはるかに価値がある金属だお!昔は王族が賓客をもてなす時とかに「アルミの皿」が使われたお!だって生産するのに大量の電力が必要になるし。希少性があれば値段も跳ね上がるお?


補足説明+ネタバレ伏線ver


「スマホで写真取らなきゃ!」「すげぇーコスプレ」「西洋ロリ・ショタと和服の融合キター!」「かわいい」

ニャンタンとキーニャンは、青い制服の男達から逃げ切った。しかし、不思議すぎる事に手のひらサイズの箱を持った日本人達が、パシャッパシャッと光を浴びせてくる。
特に悪意はないようだが技術レベルに差がありすぎて、ニャンタンは不安である。さすがにあのスマホという小さな箱を武器の類だと思いたくないが、何に使う道具なのか想像すらできなくて不安だ。しかも目の前にいる狐娘は未だに走り続けている。大きなモフモフな尻尾が可愛く揺れ動いて、ニャンタンには目の毒すぎた。

「せ、先生ぇー!そろそろ足を止めてくださいっー!もう誰も追いかけてませんよー!」

「うむ……確かに青い制服の姿はないようじゃな?ふぅ……あの役人の匂いがする男から逃げれたぞい」

「でも弱そうでしたよね……文明は発展しても弱兵だらけなんじゃ……?」

「一応、パルメドン神にどれくらいの戦闘力があるのか聞いてみるぞい。もっふぅー!もっふうー!もっふふー!パルメドンッー!」

「やべぇーかわいい!」「動画も撮影しなきゃ!」「尻尾……凄くモフモフだお……」

狐娘が変な踊りをすると、周りにいる日本人達が喜んで、スマホでパシャッパシャとしてきた。
ニャンタンはツッコミを入れざるおえない。

「人前でやめろよ!?先生の踊りのせいで目立つだろ?」

「た、大変じゃ……さきほどの男は警察という組織に所属しておるらしい……」

「た、大変なんですか?!」重苦しい雰囲気のせいで、ニャンタンの口調が丁寧語に戻った。

「うむ……攻撃力は……まぁ、ワシらのHP(ヒットポイントバリアー)で防御できるらしいんじゃが……警察を倒すと精鋭の特殊部隊。特殊部隊を倒すと自衛隊という巨大怪獣と世界の命運をかけた激戦をやっている組織とバトルするはめになるらしいのう」

「どんなやばい武装組織なんですか!?巨大怪獣とか怖すぎるでしょ!?」

「うむ、他にも地下帝国とか、海底帝国とか、宇宙人とか、古代アトランティス人に侵略された際も、自衛隊が活躍しているらしいぞい。この世界はファンタジー要素がたっぷりで面白いのう。日本各地に巨大ロボットがいて、世界征服を企む悪の組織とバトルをやっているらしいのう」

「どんな大魔境だよ!?先生のペット、そんな環境でよく文明を築きましたね!?」

「うむ、ワシのペットは異世界最強じゃな?」」

そう言って、狐娘は胸を反らして自慢気だった。尻尾は大きいのに胸は貧相だったので、ニャンタンは尻尾をモフりたい気持ちになる。

「はぁ……捨てた癖に飼い主面している先生?もう帰りませんか?明日も祭りがありますし、帰って寝た方がいいですよ?」

「戦利品を得ないと駄目ぞい。これだけ文明が発展しておるんじゃから、パクれば大儲け間違いなしじゃな?」

「なんて腹黒い……というか、僕たち、この国のお金を持ってませんよ?アイテムのカード化でもして盗みます?」

「あれはワシが作ったダンジョン世界じゃないと使えない技術じゃから駄目ぞい。それに泥棒は良くないのう。こういう時はワシの財宝の数々で全部解決じゃな?」

キーニャンは怪しげにウインクして、懐から銀色のコップを出して言葉を続けた。

「見よ!わしの携帯コップはアルミニウム製じゃ!換金すれば金貨や銀貨を大量にGETできるぞい!今すぐ両替屋か骨董屋さんを探すんじゃ!」

「さすが先生っ!今までただのアル中だと思ってました!」

「わしは偉いのう?」

「はいはい、偉いですね」

「その冷たい態度は酷いんじゃよ!?」

ニャンタンは安心した。合法的にこっちの通貨を得れば、危ない事はしなくても良い。骨董屋の類ならパルメドン神に頼らなくても……この大都会の至るところに中古品の買取を行う業者が、看板を掲げているのだ。
悪質な業者じゃなければ、家が建築できる大金が手に入る事だろう。

「実はこのコップはのう……大国ゴブストから貰った凄い高級品なんじゃ!本来なら国賓をもてなす時に使う代物で、これで酒を飲むとか最高の贅沢じゃと思わんか?落としても割れないし、これで飲むと酒が美味しく感じるぞい!」

「よく考えたら……国宝を無用心に持ち歩いているのか?先生ぇー!尻を出せぇー!」

「わしは自由なんじゃよー!嫌じゃー!」

~~~~~~~~

手近な骨董屋に、キーニャン達は逃げるように突撃した。そこは初老の男性が経営している店で、適正価格で買い取ってくれそうだ。
さすがに、こんな小さい骨董屋に支払い能力があるとは思えないが、この日本という国で、アルミニウムの器にどれだけ高い値段が付くのか、試してみたいのである。
むろん安かったら、別の店に行くだけの話だったが、誠実そうな店主から帰ってきた言葉は――

「え?アルミニウムの器……?これを買えって?冗談は良しなよ、お嬢ちゃん。作り方も荒いし、装飾もないし、例え百円ショップに置いても売れないよ?」

「なんでじゃ!?豪邸が建設できる値段がするはずぞい!?」

「いや、アルミなんて安い金属だし、価値ないよ。冗談はよしなさい。19世紀の頃でも、そんな値段はしなかったと思うねえ」

「なんじゃとー!?」

「ほら、このビールの缶詰だってアルミだし、一円玉もアルミだよ?アルミの価値の低さが分かるだろ?社会勉強になって良かったね」

「一円玉ってなんじゃ?」

「お嬢ちゃん……そんなに日本語が堪能なのに、なんで常識がないんだい?一円玉も知らないのかい!?」

「だから、一円玉ってなんじゃ?」

「この国の一番価値のない貨幣をなんで知らないの!?ふざけているのかい!?」

「アルミニウムで貨幣じゃと!?どんだけ豊かなんじゃ!?この国はっ!?」 

「冷やかしなら帰った帰った。こっちは子供達の相手をしている暇はないんだよ!」

こうして、ニャンタン達は店を追い出された。

「なんでじゃー!国宝がゴミ扱いなんて酷すぎるじゃろー!?」

~~~~~

店を出たニャンタン達は近くの公園を訪れ、そこに設置されているベンチに座った。文明と世界が違えば、こんなにもアルミニウムの価値が違うのかと、カルチャーショックを受けている。
特にニャンタンが愛すべき狐娘は、このアルミの器を至高の財宝だと思い込んで、辛い火酒を飲んでいた事もあって、元気を失って狐耳が下に垂れていた。

「これはどういう事じゃ……?これはもう……パルメドン神に聞くしかないのう……アルミの価値が鉄クズとか酷いんじゃよ……」

「先生ぇー!?さすがのパルメドン神も迷惑するだろ!?何回も何回も短時間で質問したらブチ切れるぞ!?」

「わしの器は至高の器なんじゃよー!こんなの間違っているじゃろー!?もっふぅ……もっふふ……もっふぅ……?パルメドンー!」

黄金の尻尾が揺れ動いて、可愛らしいいなぁとニャンタンは思った。だが、知識神から信託という名前の電波を受信したキーニャンの顔が驚愕と困惑に染まっている。

「た、大変じゃ……!この国ではアルミニウムはっ……!ほとんど価値がないらしいっ!一番価値が低い貨幣として扱われているようじゃ!マジネタじゃったよ!アルミは鉄くず同然の価値なんじゃ!」

「な、なんだってー!?鉄くず同然だって!?」

「つまり、この国でアルミを買って、ワシの世界で転売すれば大儲けじゃな!ニャンタンッ!」

「はいっ!先生っ!」

「アルミニウムっぽい金属を片っ端から持っていくぞい!」

「先生ぇー!泥棒だよ!?それ!?」

「うむむ……そうじゃな……困ったのう……んぅ?」

ちょうど、公園の道を頭が悪そうな若者が通りがかかった。スマホを片手に何やら独り言を呟いているように、ニャンタンには見える。だが、じっくり考えればわかった。

(先生みたいに凄い神様から電波でも受信しているのかな……あの小さい箱の道具の名前は見ただけで分かるけど用途は、恐らく……)

「ちょーやべー、あの女やべー、まじ胸大きい」

このキチガイじみた言動……そうだ、間違いない。この猿から進化した若者は、遠くにいる誰かと語り合っているように見える。つまり、スマホという箱は信託を受信する道具に違いなかった。
ああ、なんて恐ろしい文明なのだろうか?狐娘以上に気軽に神と語り合い、信託を受け取るなんて……。
きっと、この異世界にも知識神パルメドンのような存在がいて、そのおかげで文明とやらが大発展したに違い。ニャンタンはそう思い込んで戦慄した。銀色の尻尾が震えてプルプルっ。

「まじーやべぇー。あの女かわいいー」

若者はごミのように、もう片方の手に持っているビール缶を放り投げた。公園の芝生に着地する。すぐさま、キーニャンが走ってアルミ缶をGETして、誇らしげ気にアルミ缶を高く掲げた。

「独り言を言っているキチガイが、アルミっぽいものをおとしたぞい!これでウハウハじゃな!」

「先生ぇー!あれ独り言だったんですか!?」

「さすがの神様とはいえ、大勢の信者の質問には答えられないんじゃよ?過労死してあの世に旅たってしまうのう」

「神様の能力が微妙に低い!?というか僕の思考をあっさりと読んでる!?」

「そんな事よりも、捨てられたアルミニウムを回収して転売ぞい!これでポケットマネーがウハウハじゃな!」

「分かりましたー!……って僕たちは何時からゴミ拾いになったんですか!?」

「財宝がウハウハなんじゃよー!」

「駄目だ、この狐娘……っ!ゴミのように落ちている財宝に目が眩んでるっ……!」

不思議と、ニャンタンも心が温かくなった。財宝がゴミのように落ちている異世界はまるで……ちょっとした冒険を体感しているような贅沢さである。
今のニャンタンの気分は、宝石がゴロゴロと転がっている大商人成り上がり物語の主人公さんだった。




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  1. (´・ω・`)ゆっくり明日修正するぞい。
    ※吸血姫はアホかわいの詳細なプロットも書いている最中

    (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)体が複数欲しい状態!?

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  2. 「うむ、他にも地下帝国とか、海底帝国とか、宇宙人とか、古代アトランティス人に侵略された際も、自衛隊が活躍しているらしいぞい。この世界はファンタジー要素がたっぷりで面白いのう」

     (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)先生  白い一尉とか三佐とか出てくる時空管理局がありませんよー
     

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    1. (´;ω;`)なお、パルメドンが適当な事を言ってるだけどん

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  3. 1円玉が財布に20枚あった、異世界に転移したら、1枚1億円の扱いで、金持ちで無双 とか 誰か書いてそうだ。

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    1. (´;ω;`)未知の金属という扱いにすれば、そんな値段になるかもしれんのう

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  4. もう書いてた人いたよな。
    1円玉で異世界無双する作品。
    書籍化してた人の新作だったけど、気に入らなかったのか消してしまってたと思う。日本と行き来できるゲート能力を奪ったゲスい主人公がゲスい召喚者と一円玉を交換してる話しだったな。「互いに価値を知らない愚か者め」みたいなこと考えてやりとりしてた記憶が

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    1. タイトル(´;ω;`)一円玉で異世界最強

      (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)すげぇインパクトがあるタイトルになった!?

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    2. アルミが超希少魔法金属(物理無効・魔力蓄積)なファンタジー世界に、
      いすずのトラックごとトリップして運送で無双する小説もあるでよ

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    3. (´;ω;`)つまり、トラックで体当たりして異世界最凶


      (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)こらぁー!?先生ぇー!トラックは武器じゃありませんー!

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    4. >トラックで体当たりして異世界最凶

      (´;ω;`)いすゞのトラックで突っ込んじゃらめー
      日本車は基本バンパー以外は衝撃を受けると、変形してダメージを逃がす仕組みになってるから、すぐに走行不能な状態になっちゃうのー
      トラックさんが逝っちゃうのー

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    5. >トラックで体当たりして異世界最凶
      トリップ・トラックですね、 読んだ後で久しぶりにうらやましい主人公だな~と思ったなろう作品でした。

      チンプイでも相手側ではアルミは希少で高価な金属だったというのがあったから、探せばそれなりにある設定なのかな。

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マザーテレサ(ノ●ω●) 人間にとってもっとも悲しむべきことは、病気でも貧乏でもない。 自分はこの世に不要な人間なのだと思い込むことだ。