11話「東部戦線異常あり」

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公開日: 2015年8月17日月曜日 ナポレオン無双 自作小説

タレイラン(嘘) 芸術ってしゅごい 
猟騎兵将校の服







前にゆっくり戻るよ! ゆっくり次に進むよ!
ナポレオン無双】 ☚まとめたページ


■プレデター空を飛ぶ■

ナポレオンは金髪幼女《タレイラン》を送り出した後、自分が兵士達とともに戦場で戦う軍人皇帝である事をアピールするために猟騎兵将校の服を着用し、「リア充爆発しろ」と小さく呟くベルティエ参謀長とともにフランス空軍本部があるパリ市15区を訪れた。
この地区に隣接するセーヌ川の自由島には、かの有名な自由の女神像があり
「アメリカ独立戦争イベント失敗!オワタ!オワタ!私の知名度下がった!ちくしょう!アメリカ独立の象徴さんになりたい!」
と像自身が松明振り回しながら叫んでいてうざかった。

自由像の他に、現地には働く冒険者《プレイヤー》3000名の姿があり、彼らの働きの結果、この前の戦略爆撃で瓦礫と化した建造物を撤去して作った長い長い真っ黒な滑走路が5本ある。
滑走路の周りにはモニターを設置した膨大な数のテント群――つまり、小型無人航空機《プレデター》を遠隔操作して戦う準備は完全に整っていた。
今日、ここにナポレオンが来たのはソ連との開戦の火蓋を切るため。
冒険者《プレイヤー》の心をガッシリ掴んで、戦争を優位に進めるために演説しに来たのだ。
ナポレオンは冒険者《プレイヤー》を滑走路に集めて並ばせて、3000人の視線が集まる中、大胆不敵な態度でゆっくりと丁寧に声を響かせる。

「諸君。
とうとうソ連軍に反攻する正義の戦いが始まる。
全人類の命運が諸君らの手にかかっていると言っても過言ではない。
私達が負ければ、ユーラシア大陸はソ連の手に落ち、膨大な人命が圧政と陵辱の限りを尽くされて散るであろう。
諸君らが居た世界では社会主義のせいで、1億人以上の人間が犠牲になり、社会は荒廃した。
それを阻止するために立ち向かう我々は正義であり、ソ連は絶対的な悪だ。
ソ連は社会主義という実現不可能な目標を掲げ、世界を地獄に変えようとする悪魔達だ。
ソ連に君臨するスターリンは、血に汚れた紅い大魔王。
……そこの君、確か名前はユン・ヤァーだったな。
君は何を守るために戦う?」

ナポレオンは列の先頭に居た10代後半の黒人男性《プレイヤー》に声をかけた。
黒人男性《プレイヤー》は、皇帝に声をかけてもらった事を光栄に感じながら大声で

「この地で知り合ったヴィクトリア・ジャスティスちゃんを守るために戦います!
エルフ娘万歳!ちっぱい万歳!皇帝万歳!」
「よし、その意気だ。ソ連兵どもにサムライ魂を見せてやれ。
そして、好きな女から尊敬される男になれ」
「はい!陛下!ヴィクトリアちゃんを守るために私は戦います!!」

パリ市民に普通にエルフ娘・獣娘・妖精娘がいる事に、ナポレオンはツッコミを入れたくなる衝動を我慢して演説を再開した。

「諸君。
ユン・ヤァーのように守りたい女性がいるのは良い事だ。
エルフ娘は肌が真っ白で美しい。
ダークエルフ娘は褐色肌がエロくて素晴らしい。
狐娘は尻尾から干した布団のような匂いがして良い匂いだ。
妖精娘は無邪気で愛らしい。
彼女たちが蹂躙されずに暮らせる明日を作るために、共に戦おう。
私は諸君らの働きに期待している。
この戦いは歴史に永久に刻まれ、私達は悪に立ち向かった英雄として神話になるであろう」

ナポレオンの言葉に、冒険者《プレイヤー》は歓喜の声を上げた。

「皇帝万歳!」「エルフ娘万歳!」「犬娘万歳!」
「皇帝万歳!」「吸血姫タレイランたん万歳!」「皇帝万歳!」
「美少女騎士ミシェル・ネイたん万歳!」「美少女参謀ジェミニちゃん万歳!」
「皇帝万歳!」「フランス万歳!」「日本万歳!」

世界史上屈指の英雄と一緒に戦える喜び。
人を従わせる独裁者のカリスマ。
絵画補正かかっているから、ナポレオンが史実よりも若くてイケメン。
教科書に載っていた英雄と一緒に悪《ソ連》と戦える栄光に場は満ちていた。
皆の声に満足そうに頷き返したナポレオンは、ルーデル大佐に顔を向けて

「それでは諸君らの健闘を祈る!ルーデル大佐、作戦の説明を頼む!」
「はいっ!」

ルーデル大佐が素敵な笑顔で、ナポレオンの前まで歩く。
そこで一気に反転して冒険者《プレイヤー》に顔を向けて、腹の中から響く大きな声で

「詳細は一週間前に渡した紙束を確認しろ!
お前らは所詮、素人だ!
地上でノロノロ動く車両を中心にぶっ壊せ!空の敵は無視しろ!
山道で列の先頭と一番後ろを攻撃すると、道が塞がれて奴らは動けなくなるぞ!
そうなったら奴らは慌てて無様に車両を捨てて逃げて、こっちが攻撃しなくても転んで怪我するぞ!
空飛んでいる的は、選抜した護衛部隊が殺る!
以上おしまい!
【第二次バルバロッサ作戦】開始!
第一攻撃隊出撃せよ!」

あっさり作戦説明が終わった。
冒険者《プレイヤー》はそれぞれのテントへと向かって、プレデターを動かす準備を始めた。
ナポレオンはルーデル大佐と一緒に移動して、テントの一つに入り、中にあったプレデター用の操縦席――縦に二つのモニターが並び、その下に白い操縦卓がある。
時代が200年も進むと戦場の常識がガラリと変わるなぁと思った。
まるでテレビゲームの戦争だ。
テントの外では、次々と無人航空兵器プレデターが滑走路を素早い動きで走って、空へと飛び立っていく。
プレデターはセンサー員1名・操縦員1名が居れば運用できる兵器だから、3000人居れば同時に1500機のプレデターを運用可能だが、飛ぶ準備をしているプレデターはたったの50機そこら。
それに気づいたナポレオンは、ワクワクした顔でプレデターの操縦卓を弄っているルーデル大佐に声をかけた。

「……ルーデル大佐。
用意しているプレデターの数が少ないのだが……これは一体どういう事だ?」
「ソ連軍に24時間嫌がらせするために、チームを24個に分けました。
1時間ごとに20~100機のプレデターが飛び立つ計算になります」
「なるほど、圧倒的な波状攻撃でソ連軍は休む暇もないという事だな。
遠征軍の精神そのものを破壊する作戦とは考えたものだ」
「使い捨て出来る兵器を私に与えてくれたおかげです、陛下。
プレデターのエンジン音は地上に届かないから、ソ連兵どもは何時殺されるか分からない恐怖に悩まされる事になります」

ナポレオンは、少しソ連兵に同情した。
かつて、24時間気が休む暇もないという状況をロシアで経験した事があるだけに、これからどのような大惨事が起こるのか理解できた。
ヘトヘトに疲れて精神をやられた兵士達は、生きる気力を失い破滅する。
人間としての尊厳を徹底的にぶち壊された末に起きる最悪の死だ。

「ところでルーデル大佐。
最初の標的は何処なのかね?」
「2000km先のオーストリア帝国領のスロバキアです。
テスト飛行していたら、山道を通る車両の列と物資集積所を見つけので、これから攻撃しようと思います」
「ああ、あの山だらけの場所か。
これは――ソ連兵の遭難者が続出して地獄になるな」






■地獄への道はチートで舗装されている■
中欧のナンバーワン大国オーストリア(現代だとマイナーな小国だけど第一次世界大戦後に大没落するまでは凄かった)
その国の東側にある狭い山道を、一つの細長い列になって走るソ連軍の車両群があった。
物資を満載したトラック、兵士を乗せた軽トラなどなど、合わせて1000両ほどがゆっくり走っている。
列の先頭近くを走る軽トラの助手席で、20代後半の逞しい青年フラッグー少尉は、胸の内に不気味な不安を抱え込んでいた。
夜空に浮かぶ北斗七星を見たら、隣に紅く輝く謎の星が見えるし、ソ連を出発した当初20人居たはずの部下は、数を4人に減らしていた。
昨日までは全員で6人居たのだが、死んだ2人が次のような事を言ったら――破滅的な不幸が彼らに訪れた。

部下A「嫁の雪女が妊娠したんだ……だから、この戦争、俺は絶対生きて帰って、生まれた子供と嫁を抱きしめてやるんだ」
こいつは、トイレ中に頭を狙撃されて死んだ。

部下B「へへへ、この写真のエルフ娘綺麗だろう?結婚を約束した幼馴染なんだ。帰ったら故郷の教会で式を上げる予定なんだぜ?」
こいつの場合は自慢話している最中に、股間のゴーデルンバットを狙撃されて男として死んだ。今は修道院に入っている。
他の奴らも皆、良い奴だったのに死んだ。
せいぜい悪行といえば、オーストリアの町や村で見かけた美少女を無理やり集団レイプして気持ちよくスッキリー、金目の物を略奪したり、生意気な奴を皆で仲良く嬲り殺しにして遊んだくらいだ。
なぜ、こんなに良い奴らが戦場で死なないといけないのか、今でも分からない。
フラッグー少尉は部下の死に思いを馳せながら、青い空を見ていると――異変に気づいた。
2km先の遠い空に浮かぶ小さな小さな白い点。
最初は鳥だと思ったが、翼から対地ミサイル二発を撃ってきた事で、顔のない不気味な小型航空機だと気づいた。
対地ミサイルは列をなしている車両群の先頭集団に着弾。
ドカーン!
キノコ雲が出来る大爆発を起こし、直撃した車両は原型すら残さずバラバラの黒焦げ。
爆風が周辺の車両5両を横転させ、8両を山道から突き落とし、斜面を勢いよく転がって森にぶつかりスクラップになる。
この光景を見ても、プレデターの存在を知らないソ連兵達には一体何が起きたのか分からなかった。
航空機のエンジン音なし、空を見ても航空機は空の模様に紛れて込んで何処にも見えない。
分かるのは横転した車両が狭い山道を塞いで通れない、どかさないと前へ進めない事。
しかも厄介な事に次々と空を飛んでやってきたプレデターが、車両群の一番後ろの列にも対地ミサイルを雨のように打ち込んで大爆発を起こし、残骸が山道を封鎖してしまった。
細い山道でそんな事になったら、1000両の車両が身動きが取れなくなる。
第二次世界大戦でも、これと似たような光景がアジアにあった。
山道を塞がれた以上、車両はただの大きい置物と化し、兵士は混乱に陥って逃げ出し――一方的に虐殺される戦場と化す。

「おい!前に進めよ!」
「止まっていたら狙い撃ちにされるだろう!?」
「なんだよ!今の攻撃?!イギリス軍か!?」

ソ連兵達は、自分たちが罠に嵌ったんだと理解した。
空を飛ぶプレデターが次々と正確に大型車両中心に狙いを定めて、対地ミサイルを撃つ。
ガソリンを大量に満載した大型タンクローリーが周りの車両十数台を巻き込んで大爆発を起こした。
大量の車両が山道から転げ落ちてスクラップになる。
ここに居ては一方的に殺されるだけだと理解したフラッグー少尉の部下ランズベルクは――少尉に反抗的な素振りを見せて、軽トラの荷台から飛び降り、山の斜面を転がるように走った。

「こんなところに居られるか!俺は逃げるぞ!」 
「こら!勝手な行動をするな!あと不吉な発言をやめろ!お前死ぬぞ!」 
「うるせぇ!俺だけでも生き残るんだよぉぉぉぉ!!!!」

他のソ連兵達も慌てて車両を放棄して逃亡を開始し、ランズベルクの後を追って森に入り、3分ほど走ると
タタタタタタターン!
「「「ぎゃああああああああああああああああ!!!!」」」」

森に潜んでいたウサギ娘がサブマシンガンを乱射している現場だったから、ランズベルクを含めた全員が森で死んだ。
フラッグー少尉の部下はこれで残り3人。
こうしている間にもプレデターの対地ミサイルや、特攻《カミカゼアタック》で車両が次々と壊されていく。
小型航空機《プレデター》といえども、高空からの落下エネルギーが機体に加わって、時速900kmの速度で標的にぶつかって大爆発を起こすから、周りの車両も吹き飛んで酷い事になっていた。
衝突した車両は原型を留めず、周囲20mで無事な者は誰も居ない。
ソ連兵は爆風に吹き飛ばされ、森の木々に衝突して重傷を負う。
ここに居たら確実に死ぬと勘違いしたフラッグー少尉は、軽トラから降りた。

「ここから逃げるぞ……いや、この言葉は不吉だから……安全な場所に行くぞ!フレーゲル!リッテンハイム!ブラウンシュバイク!俺に付いてこい!」

そう叫ぶと、ウサギ娘が銃乱射している付近から離れた、50m先の斜面を3人の部下と一緒に駆け下りる。
すぐに森の中に入り、戦場から離れるために森の中を100mほど警戒しながら歩く。
さすがに小型航空機《プレデター》から、森の中にいる自分たちの姿は見えないだろうと安心したフラッグー少尉は、後ろにいる部下達に顔を向けて

「ここは安全地帯だ。少し休憩して状況の把握に努めよう(あれ?この発言も不吉な気がする……)」

そう言ったから、部下の痩せ気味な男――フレーゲル伍長はホッと一息吐き、
安心しきった顔で洒落の聞いた返事を返した。

「はははは、大丈夫ですよ少尉殿。
除隊が一年後に迫っているんです。故郷の嫁に会うまでは死んでも死にきれま――」
「やめろ!黙れ!」フラッグー少尉は慌てて黙らせた。
「はっ?」
「何故かは分からないが、不吉な予感がする!それ以上喋っては駄目だ!」
「訳が分かりませんが……俺の嫁の写真見ます?綺麗なダークエルフ娘なんです」

フレーゲル伍長は自慢したくて仕方ないのか。
ポケットから――《褐色肌がエロすぎる嫁》が写った写真を取り出して会話を続けてしまった。
プレデターと、フィンランドの白い死神が無双している近くで、大勢の兵士を死なせた死亡フラグという呪いのキーワードを呟こうとしている。

「……俺は嫁に迷惑ばっかり掛けてましてね。家に帰ったら楽させてやろうと思ったんです」
「だから、やめろ!それ以上のセリフは危ない!」
「この前、家に帰った時、嫁はお腹に手を当てて【あなたの子供がいるの】と言ってくれたんです。子供のためにも絶対死ねません」
「黙れ!」
「少尉殿、故郷に無事に帰れたら一杯やりましょ――」

ターン!
遠い所から飛んできた銃弾が、フレーゲル伍長の頭を貫いた。
ドサッ!死体が地面に倒れる。
フラッグー少尉は士官学校で学んだ事を思い出して叫んだ。

「貴様ら伏せろぉー!早く伏せるんだァー!狙撃の的になりたいのかぁー!」

残った部下と一緒に地面に素早く伏せる。
しかし、不幸そうな顔のリッテンハイム二等兵が命令に従わず棒立ちだった。
自動小銃を構え、銃弾が飛んできた方向に向けて、大量の弾丸を乱射しながら叫んでいる。

「少尉殿!
ここは俺に任せて先にいけぇー!」
「伏せろぉー!何をやっているんだ!リッテンハイム二等兵!
あと黙れー!不吉だぞ!そのセリフ!」
「少尉殿は未来のソ連に居ないといけない人材だ!
俺を見捨てて生きろぉー!
一緒にエルフ娘にゴールデ●バットをダブル挿入してサンドイッチして楽しんだ日々!狐娘を皆でマワして遊ぶ楽しい日々をありがと――」

ターン!

狙撃されたリッテンハイム伍長の胸に穴が開いて、大量の血が流れた。
ドサッ!死体は地面に倒れた。
フラッグー少尉は悔し涙を浮かべる。
大切な部下がこれで残り1人になってしまった。

「神様!俺達が何をやったって言うんだよぉー!
何で部下が死んだぁー!」

それはフラッグー少尉の魂の叫び。
そして唐突で不吉すぎる過去回想《死亡フラグ》
――かつて20人居た部下は、この1年間一緒に同じ釜で飯を食べた素晴らしい戦友達。
部下と一緒にレイプした美少女の数は100人以上。
雪女、エルフ娘、狐娘、兎娘、犬娘、精霊娘、妖精娘……いろんな女性と無理やり気持ちよくなって妊娠させてハーレムライフ。
女の子の「いやぁー!中はらめぇぇぇ!!!妊娠しちゃう!!!」という屈辱の叫びは最高だ。
部下と笑いながら楽しく、美少女の恋人を嬲り殺しにするのは一番ゆっくりできた。
恋人の男を殺されて、泣き叫びながら良い声を上げる美少女は最高だ。
楽しい楽しい青春の1ページだ。
だが、今は地獄だ。
森の何処かに潜む狙撃手が、俺達の命を狙っている。
そういえば、ブラウンシュバイク二等兵の声が聞こえない。
首を後ろに曲げて見てみると――そこには頭を銃弾で貫かれて死んでいるブラウンシュバイク二等兵が居た。

「アイエエエエエエエエエエエエ?!!!!ナニコレ!?部下全滅!?
アリエナイっー!スーパー狙撃手!?
マサカ、日本のニンジャ!?ニンジャの仕業!?
敵はニンジャ!?」

気が動転したフラッグー少尉は訳が分からなかった。
すぐ近くに居た部下が殺された事に気付かなかった。
地面に伏せた人間を正確に狙撃するなんて、普通の狙撃手には不可能すぎる芸当だ。
この場にいたら狙撃されて死ぬと理解したフラッグー少尉は、伏せたまま匍匐前進して、味方が大量にいるはずの山道へと向かおうとする。
時折、爆発と銃を乱射する音が聞こえるが、ここにいるよりはマシだと思った。
今は安心感を得たい。
恐怖で押しつぶされそうだ。
ハッタリでも良いから、強気の発言をしないと耐えられそうにない。

「こ、こんなものは単なる偶然に決まっている!
こんなに凄まじい狙撃ができる奴が、敵にいる訳が無い!」






■お前は既に死んでいる!死亡フラグ的な意味で■

幸運にもフラッグー少尉は、1時間の時間をかけて恐怖でビクンビクンッ……!しながら匍匐前進して、大量の車両群が並んでいる山道へと無事に戻る事が出来た。
しかし、山道は酷い事になっている。
1000両ある車両の半分は横転したり、真っ黒な残骸になったり、斜面から転げ落ちて大きな鉄くずになったりと、酷い姿をしている。
生き残ったソ連兵達は少しづつ、この山道に集結しつつあるが……車両の残骸が道を塞いでいて、それらを除去しないと通れそうになかった。
皆で協力して一つ一つ、車両の残骸を全て山の斜面へと落として、道を切り開くしか方法がない。
途方もない時間がかかりそうだが、そうしなければ機動力をなくした部隊に未来はない。

「ちくしょう!何だよこれ!」

フラッグー少尉は愚痴る。
マスケット銃で武装した軍隊相手の簡単な戦争だと思ったら、大量の小型航空兵器が一方的に虐殺してくる無慈悲な戦場だった事に怒りを感じた。
こうなったら、次の街に行ったら可愛い美少女を徹底的に虐めて犯さないと気分が晴れないなと思った。
周りにいるソ連兵達も似たような気分になり、最近、ソ連兵を狙撃しまくっているウサギ娘を捕まえたら、女である事を後悔させまくった後に殺してやると意気込んでいると、空に50個の白い転々があった。
プレデターだ。(普通は地上から見ると、青い空と白い雲にしか見えないから、歩兵が気づくのは困難。フラッグー少尉しゅごい)
音はしない。
この無人航空兵器のエンジン音は地上にまで届かないから、歩兵に対してステルス性が高い。
一撃必殺のヘルファイアミサイルで対象を抹殺する兵器だから、それは当然の仕様だ。
プレデターから放たれた対地ミサイルが無事な車両目掛けて飛んでくる。
フラッグー少尉以外のソ連兵は、プレデターが近くにいる事に気づかない。
間に合わない。
フラッグー少尉の体内時間が走馬灯のようにゆっくり流れた。
ミサイルが火花を上げながら飛んでくる。

「くそたれぇー!」

対地ミサイルは残った車両に次々と当たり、フラッグー少尉は爆風で遠い場所に吹き飛ばされ、森の木々に激しくぶつかりながら落下。
全身は切り傷だらけ。
瀕死の重傷を負い、落下地点に潜んでいたエミール少年の頭に大衝突。
ガチコーン!
「ぐはぁっ!」口から大量の血を吐いて、少尉は死んだ。
「ウサウサさん凄――アウチッ!」エミール少年は頭を痛そうに両手で抱えて、犬耳をピョコピョコさせながら涙目になっている。
エミール少年の隣には、ウサギ耳の銀髪美少女ウサウサ・ヘイヘが狙撃銃を構えて伏せていた。
森林仕様の迷彩服を着て、自然と同化している。
顔は完全無表情だったが、何処か愛らしさを感じさせる女の子だ。

「……?」

ウサウサは一瞬、激しい音に伏兵でも居たのかと思って、慌てて隣を見たが――居たのは死体《フラッグー少尉》と、犬耳をピョコピョコ激しく動かしながら、痛みに悶絶しているエミール少年だったから安心した。
犬耳が動く姿に癒されて心が安らぐ。
ペット(エミール)を飼いたくなった。
ウサウサは、プレデターに襲撃されて大混乱中のソ連兵を1人1人遠い場所から狙撃する作業を再継続して、小さく呟いた。

「スコア更新1万2341人、1万2342人、1万2343人……数えるの面倒臭い。
カウントやめる。
公式記録は残さなくて良い」

2時間後、山道に生きているソ連兵の姿は1人も居なかった。
深い深い山の中で遭難したり、死体になったり、モンスターに遭遇して殺されたり――多種多様で悲惨な末路を迎えた。
自動小銃あっても大自然との戦いは超厳しい。



――リアル連邦の白いガン●ムの歴史がまた1ページ。

【ウサウサ・ヘイヘのユニークスキル《フィンランドの白い死神》が発動した!
低レベルのソ連兵は死亡フラグを立てると99%の確率で死ぬ!】



部下A「嫁の雪女が妊娠したんだ」
 子供が生まれる、死ぬ。 死因ヘイヘ

部下B「故郷に帰ったら、可愛いエルフ娘と結婚するんだ……」
結婚する、死ぬ。 死因ヘイヘ

部下ランズベルク
「こんなところに居られるか!俺は逃げるぞ!」
身勝手な行動を取る、死ぬ 死因ヘイヘ


部下フレーゲル 
「はははは、大丈夫ですよ少尉殿。
除隊が一年後に迫っているんです。故郷の嫁に会うまでは死んでも死にきれま――」
「やめろ!黙れ!」フラッグー少尉は慌てて黙らせた。
「はっ?」
「何故かは分からないが、不吉な予感がする!それ以上喋っては駄目だ!」
「訳が分かりませんが……俺の嫁の写真見ます?綺麗なダークエルフ娘なんです」

「……俺は嫁に迷惑ばっかり掛けてましてね。家に帰ったら楽させてやろうと思ったんです」
「だから、やめろ!それ以上のセリフは危ない!」
「この前、家に帰った時、嫁はお腹に手を当てて【あなたの子供がいるの】と言ってくれたんです。子供のためにも絶対死ねません」
「黙れ!」
「少尉殿、故郷に無事に帰れたら一杯やりましょ――」

複数の死亡フラグを連発、死ぬ 死因ヘイヘ




部下リッテンハイム「少尉殿!ここは俺に任せて先にいけぇー!」 格好いい死亡フラグ、死ぬ。 死因ヘイヘ
部下ブラウンシュバイク 無言だった。音沙汰がないから死ぬ。死因ヘイヘ

フラッグー少尉の死亡フラグ。
紅い星を見た。
唐突の過去回想
「ここは安全地帯だ。少し休憩して状況の把握に努めよう」
「俺達が何をやったって言うんだよぉー!」
「こ、こんなものは単なる偶然に決まっている!」

レベルが高いから死亡フラグ立てても大丈夫だけど、運悪く死亡した。 
死因:プレデターの対地ミサイルの爆風



あとがき

(´・ω・`)大勢のソ連兵の死亡フラグ
戦場にヘイヘ(´・ω・`)がいる。だから死ぬ。




【歴史のテンプレ】 組織は大黒柱を失うと一気に崩壊に向かう 【織田信長/豊臣秀吉】
http://suliruku.blogspot.jp/2015/08/blog-post_2.html
【歴史のテンプレ】短期政権が連続して続くのは組織の衰退・滅亡フラグ 【例 イスラーム帝国ウマイヤ朝】
http://suliruku.blogspot.jp/2015/08/blog-post_1.html
内憂と外憂が同時発生した場合、内憂を優先して対処する事が多い【例、日露戦争、第二次世界大戦の中国】
http://suliruku.blogspot.jp/2015/08/blog-post_5.html
【歴史のテンプレ】 軍を養えなくなると国が亡ぶ。 例 現代の国々
http://suliruku.blogspot.jp/2015/07/blog-post_24.html

3 件のコメント :

  1. (´・ω・`)二度目の修正は明日ゆっくりやる

    返信削除
  2. オーストリア皇太子パルメ様が、奥様のぱりゅめ様と共に暗殺されました。

    返信削除
    返信
    1. (´・ω・`)あの暗殺イベント、偶然の要素が大きいから大丈夫大丈夫

      削除

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マザーテレサ(ノ●ω●) 人間にとってもっとも悲しむべきことは、病気でも貧乏でもない。 自分はこの世に不要な人間なのだと思い込むことだ。